不動産売却の基本的な知識や考え方について知る
不動産売却を成功させるためには、不動産売却に関わる基本的な考え方や費用、不動産会社の選び方についてご自身で把握しておくことが大切です。まずは、不動産売却に関わる基本的な考えについて見ていきましょう。以下のような心構えは、売主様ご本人が持っておくべきものです。物件を購入希望者へ魅力的にアピールし、成約に結びつけるためのポイントについてご紹介します。
売却不動産の魅力の確認
どんな不動産にも必ず「強み」と「弱み」があります。例えば、駅から離れている住宅は比較的敬遠されがちです。しかし、「駐車場が2台付いていて、スーパーや病院などの周辺施設が充実している」等のプラスの条件があれば、物件の魅力を十分にアピールすることが出来ます。誰もが駅から近い不動産を探しているわけではなく、その物件の強み部分を求めている買主様に、正しく魅力をアピールしてあげることが大切です。
売却理由は前向きなものを
ほとんどの買主様は、売主様の「不動産売却理由」が気になります。その際に、マイナスなイメージを与えてしまうような理由は「気持ちの良い不動産売買」の妨げになりかねません。「何か物件にマイナスポイントがあるから売却するのでは?」という印象を与えない為にも、「前向きな売却理由」で買主様にも気持ちよく物件を購入して頂くことが重要です。
前向きな売却理由の例
- 子供が生まれるので、戸建に引っ越す
- 勤め先の転勤のため
- 相続税を払う為の現金準備のため・・・
ご自身が物件を購入した時を思い出すことも重要
ご自身が物件を購入した時にも、「日当たりが良い」「間取りが使いやすい」「近くに商店街があって、買い物が便利」などの「魅力」があって購入していると思います。その魅力をアピールしてあげることで、それに共感する購入希望者が必ず現れます。
不動産売却に関わる費用を知る
不動産の売却にはいくつかの費用がかかり、その費用を正確に把握しておくことも重要です。不動産売却時に主に発生する費用をここではまとめていきます。
印紙税
不動産売買契約を結ぶ際には、「経済的取引などに関連して作成される文書に課税される税金」が必要です。売買価格に応じて、印紙税の金額が異なります。
契約書の記載金額 | 印紙税 |
---|---|
50~100万円 | 500円 |
100~500万円 | 1,000円 |
500~1,000万円 | 5,000円 |
1,000~5,000万円 | 10,000円 |
5,000万~1億円 | 30,000円 |
1~5億円 | 160,000円 |
10~50億円 | 320,0000円 |
仲介手数料
不動産業者が間に入り、物件の案内、契約条件の交渉、重要事項の説明等の不動産売却活動を行ない、契約に至った際には、仲介手数料が発生致します。支払うタイミングは、契約締結時の振り込みが一般的です。 手数料に関しては、「売買価格の3%+6万円」という計算式で算出するのが一般的です。
司法書士費用
不動産売買を行う際には、法務局に移転登記や抵当権の抹消等の手続きが必要になり、これを司法書士に依頼する必要があります。費用は依頼内容により異なりますのでご相談下さい。
譲渡所得税
不動産の売却によって利益が発生した場合には、「譲渡所得税」の支払い義務が課せられます。課税額の計算に関して、下記項目の金額を把握しておく必要が御座います。
譲渡価格 | 物件の売却価格 |
---|---|
取得費 | 売却不動産を買い入れたときの購入代金や仲介手数料などの合計額のこと。(建物の場合は減価償却費相当額を控除) 実際の取得費の金額が譲渡価額の5%に満たない場合は、譲渡価額の5%相当額を取得費として計算 |
譲渡費用 | 仲介手数料、測量費など土地や建物を売るために直接要した費用、貸家の売却に際して支払った立退料、建物を取壊して土地を売ったときの取壊し費用 |
特別控除額 | 収用などのとき:最高5,000万円 自分の住んでいる家屋と土地を売ったとき:最高3,000万円 |
上記金額を元に、課税譲渡所得金額の計算は下記の通りです。
譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額=課税譲渡所得金額
現地測量費用
不動産を売却する際の現地測量費用は基本的に売主様負担です。土地の規模に応じて測量費用が全く異なりますので、事前にご相談ください。
既存建物解体費用
既存建物の解体に関しては、売主様と買主様ご相談の上、どちらかの費用負担で行います。建物の構造や規模に応じて、解体費用は大きく異なりますので、事前にご相談ください。
信頼できる不動産を選ぶ
ご自身の不動産売却への考え方が決まった後は、非常に重要なのがパートナーとなる「不動産会社選び」です。どこの不動産会社に依頼するかで、不動産売却が大きく変わります。ご自身で満足のいく不動産売却が進められるように、抑えておくべきポイントをまとめます。
お客様第一で対応の手厚い不動産会社
不動産売却は、人生において何度も経験するようなことではなく、また取り扱う商品も非常に高価な取引です。その為、不動産会社はただ売却の手続きを行うだけではなく、「お客様にいかに満足して頂き、安心して任せて頂けるか」を重視することが重要です。お客様の小さな疑問にも親身に回答したり、値付けの理由等をしっかりと説明したりと、とにかくお客様の満足を第一に考えているかどうかがポイントです。
地域密着の不動産業者
地域に密着している不動産会社かどうかというのは、不動産会社選びの際に非常に重要なポイントになります。地域に密着している不動産会社は「地域環境に精通」していることはもちろん、地域で長く運営していく為にも「地域の皆様から信頼を得ているかどうか」が非常に重要であり、地域の皆様から信用を失うようなことは間違っても出来ません。そういった不動産業者は、「地域の不動産のことなら誰にも負けない」という自負をもって仕事に取り組んでおり、不動産売却を親身にサポートしてくれます。
大手だから良いというわけではない
大手業者は情報量や広告にかけられる費用面でもメリットは御座いますが、「不動産売却において大手の方が有利か?」というと、決してそんなことは御座いません。基本的に大手の業務形態は「仲介件数」を目的にしているため、じっくりと高値で売却したい場合にはあまり良いとは言えません。場合によっては、早く売る為に相場よりも低い査定をされてしまうことも御座います。理想の価格で売却するなら、親身に対応をする地元業者の方が向いていると言えます。